こんにちは。プラスチックの人・オカピです。


8月に入ると、毎日、暑い! すっかり夏本番ですね。

家に帰って、パキッと割る棒のアイス(なんていうんでしょう、あれ)を冷凍庫から取り出すのが最近の私のルーティンです。


先日、そんな厳しい夏の暑さも吹き飛ばす、アツい方々が集結している会社にお邪魔してきました。


その会社はズバリ、丸山喜之助商店さん

会社のゲート

広大な敷地には、常に多くの車両が出入りしています


「聞いたことのない会社だな…」と思った方も、いらっしゃるかもしれません。

でも、日置市にお住まいの方なら、このマークを見たことがあるのではないでしょうか?

ロゴアップ

虹がつながる「M」のマークです


そう、市役所や地区公民館で小型家電の回収をされているのが、丸山喜之助商店さんです。
小型家電回収ボックス
小型家電回収ボックス(写真は吹上支所のもの)


小型家電だけではありません。丸山喜之助商店さんは、ビールの缶から産業廃棄物に至るまで、家庭や企業から出る、あらゆる廃棄物の再資源化を行っている「トータルリサイクルカンパニー」です。

日常生活を陰からマルチに支えている、スゴい企業の本社が、実は、日置市にあるのです。


しかも、噂によると、今年、南九州で初めて「アレ」のリサイクル事業を始められた、とか…

「プラスチックの人(こちらの記事参照)」オカピとしては、そんなスゴいリサイクルの企業に行かずにはいられません!


というわけで、企業見学をさせていただきました。



まずは、事業内容や歴史について、丸山代表取締役から直接、ご説明頂きました。

説明をうける


丸山喜之助商店さんは、大正5年創業、今年で創立106年を迎える超・老舗の企業です。

下駄職人の創立者、丸山喜之助氏が、古着の着物や帯を鼻緒としてリユースしはじめたことから、廃棄物リサイクルの歴史が始まったとのこと。

今では県内の5つの拠点で多岐にわたる廃棄物のリサイクルに取り組まれています。

日置市をはじめとした12の市町村(のべ人口75万人!)、150品目の廃棄物リサイクル事業の受託や、自然災害発生時に出てしまう災害廃棄物の回収もされています。あらゆるものを資源として大切に使っていこう、という強い想いが脈々と受け継がれているんですね。


そんな丸山喜之助商店さんの、(オカピの目から見た)現在注目の事業を2つご紹介していきます。


一つ目は「よかんど」!


「よかんど」のモトは、こちらです。

積み上げられた回収容器
この容器、皆さんの家の周りに、ありませんか?


そう、「よかんど」は、日置市内の家庭から出る生ごみなどから生まれた有機堆肥なのです。

よかんどパッケージ
パッケージには「made in 日置市」の文字が!


一般的な家庭から出るごみのうち、重量で見ると40%が生ごみだとされています。生ごみを焼却処理するのはコスト面でも、自然環境保護の面でもあまり良いとは言えませんよね。

そこで丸山喜之助商店さんが取り組んだのが、「生ごみを堆肥にする」という、原点回帰ともいえる手法。

10年にもわたる研究を重ねて生み出されたのがこの「よかんど」です。


生ごみをいつでも捨てに行けて、とても便利なあの回収容器。わたしたちの家から出る生ごみが、また堆肥として、日置市生まれの美味しい農作物づくりに生かされていることを思うと、あの容器が何だか愛しく思えてきます。


ちなみに、容器内への生ごみ以外のごみの混入はほとんどないそう。日置市民の皆さんが日々きちんと分別している成果ですね。



「よかんど」の製造工程は、とてもシンプル。

集められた生ごみを小さく切って、「よかんど」と混ぜて、山にして積んでおくだけです。

床に開けられた細かな穴から積んだ山に空気が吹き込まれ、山の中では微生物が元気に働きます。発酵によって、山の温度は80度にまで上がり、寄生虫やハエの卵なども死滅してしまいます。

温度計
温めていないのに、70度超!


何度か山を移動させながら切り返し、1~2か月で「よかんど」が完成です。


実は発酵好きなオカピ。堆肥も大好きです。

いい匂いで発酵中の「よかんど」に手を突き刺してみると、ふかふかのぽかぽか。

温泉に手を入れているような気持ちになりました。



その手を洗って、次に向かうは、噂の「〇〇」リサイクルの現場…


次回に続きます!