こんにちは!
社会科見学大好き、オカピです。
突然ですが、クイズです!
鹿児島県が面積1位を誇るものって何でしょう?
正解は…
竹林
です!
林野庁のデータ(「森林資源現況」)によると、平成24年時点での鹿児島県内の竹林面積は16000haで全国1位です。
あまりピンとこない…という方も多いかもしれません。
それもそのはず、ひと昔までは日用雑貨の材料やタケノコの採集などで活用されてきた竹林ですが、現代の私たちの生活とはつながりが薄くなっています。
近年では、竹林は周囲の森や畑を侵食する厄介者と見られることも多くなってきていますよね。
今、そんな竹林を活用しよう!と精力的に取り組んでいる企業が、日置市にあるのです!
その名も、協同組合ユニカラーさん。
今回は、伊集院町郡にあるユニカラーさんにお邪魔して、たっぷりお話を伺ってきましたよ!
ユニカラーさんは、「特殊印刷」を得意としている印刷会社です。
箔押しやホログラム、壁紙、プラスチック、コンパクトミラーなどの小物への印刷といった、一般的なプリンターではできない印刷物を数多く手がけられています。
その印刷技術を頼って、全国各地からデザイン・印刷の依頼が舞い込んでくるそうです。
そんなユニカラーさんが今、力を入れているのが、なんと「竹紙」なんです。
竹紙はその名の通り、竹からできた紙。
もちろん、一般的なプリンターでの印刷も可能です
「白い紙だとまぶしくて目が疲れてしまうけれど、竹紙なら疲れない」という方も多いとか。
実はこの竹紙、竹に多く付いている乳酸菌が紙の製造過程で発酵して熱を出すことなどが障壁となって、安定して製造することが難しいのだそうです。
工夫を重ね、そういった問題をクリアして竹紙の製造に成功したのが、薩摩川内市にある中越パルプ工業株式会社さん。
開発当初は、紙の白さを確保するために、通常の木材パルプに竹パルプを10%程度混ぜて作った紙を販売していました。
「せっかくの技術で作った竹パルプを前面に出さずに使うのはもったいない。白くなくてもいいので、竹パルプ100%で紙を作ってほしい!」と中越パルプ工業さんに声をかけたのが、ユニカラーさんです。
本業の「紙」で竹林の問題に取り組み、循環型社会に貢献しよう!と、2009年から、鹿児島県産の原料100%で作った竹紙の利用に力を入れてきました。
コピー用紙、名刺、便箋、ノートなど、様々な製品に竹紙を活用し、現在は鹿児島県庁の環境林務部のコピー用紙として使われるまでになったそう。
竹紙の「撥水性があり、乾燥が早い」という性質を生かして作った竹紙ストローは、水の入ったコップに1日さしていてもブヨブヨにならないんだとか!
脱プラスチックにも繋がる、ステキな製品ですね。
パッケージにはしっかりと「薩摩」の文字が。
ユニカラーさんの竹活用はそれだけに留まりません。
2021年には日置市で竹炭を生産する日の丸竹工有限会社さん、インク製造大手のサカタインクスさんと共同で、竹の炭から作るインク、「バンブーインキ」を開発しました。
石油由来の従来のインクに代わるインクとして注目を集めています。
さらにさらに、竹の乳酸菌を活かした土壌改良材も開発中だとか。
現代の技術と情熱で、分野を乗り越えて竹の潜在価値をどんどん開花されています!
岩重理事長は、「広く竹紙を知ってもらって、県内の多くの方に活用してほしい」とおっしゃっていました。
鹿児島県産の竹100%の材料で、県内の企業で製造・印刷された竹紙を、県内で使う。
地域に根付いた紙が当たり前に使われ、「鹿児島の紙と言えば竹紙!」と言われるような社会になるといいですね!
名刺用紙やノートなどの竹紙グッズは、ユニカラーさんのオンラインショップ(UNI ON WEB https://www.unicolor.jp/shop/ )などで販売しています。
気になった方は、是非購入してみてくださいね。
ユニカラーさん、取材にご協力いただきありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
結びに…
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